<キレる子供達>  10代の若者がキレやすくなっている。 実はそれには意外な原因がありました。

中学生1000人アンケート

福山女子短大の鈴木雅子教授が、広島県の中学生1027人を対象に、食生活と生活に関するアンケートを実施した。その後、食事の内容によって全体を、食事の内容が悪いグループほど、「すぐカッとしますか?」という質問に対して「はい」と答える割合が多くなるという傾向が見られた。

最も優秀なグループが25.9%。以下、24.238.173.288.5%と悪化していく。

<現代型栄養失調>
従来、栄養失調と言うと「エネルギー量(カロリー)が不足している状態」を指したが、豊かになった現在では、自主的に行う食事制限以外でカロリーが不足する事は考えられない。 しかし、スナック菓子やインスタント食品に頼った食生活を続けていると、脂肪があ多いためにカロリーは過剰にもかかわらずビタミン・ミネラルなどの微量栄養素の不足を招いてしまう。

<脳の栄養失調>
脳が直接エネルギー源として利用できるのはブドウ糖だけだが、脳が正常に機能するためにはその他に多くの栄養素を必要とする。そのため、現代型栄養失調になると、身体よりもまず脳に悪影響が現れる。(唐の過剰摂取による低唐症)

<理性と本能>
人間の脳は、本能的な衝動を司る「大脳辺緑系」の周囲に、理性の脳「大脳皮質」が存在している。この大脳皮質が大脳辺緑系を制御しているため、人間は本能を剥き出しにする事なく生活ができるのである。この抑制系統に深く関与しているのが、セロトニンという神経伝達物質。(特に精神機能、人の心の活動に重要だといわれているのは、セロトニンとよばれる神経伝達物質、それが、本能的な感情のコントロールの部分に関わっている)

<セロトニンの不足>
セロトニンが不足すると、理性の脳からの抑制命令が伝達されなくなり、本能の脳が暴走し、食欲・性欲といった原始的な衝動が抑えきれなくなったり、感情を剥き出しにしてしまう。この時に噴出する衝動が食欲なら「過食症」攻撃的なら「キレる」ということになる。

<脳の栄養失調度CHECK
1時間以上同じ場所に座っていることが出来ない 
ささいなことで涙が出ることがある
目についただけで高いものでも衝動買いすることがある
少しでも身体の調子が悪いと、すぐ病院に行く
初めて会った異性の後をついて行ったことがある
眠くなったら、どこでも寝る
お腹がすくと、真夜中でも着替えてコンビニまで行く
感情の起伏が激しい方である

4コ以内まだ大丈夫
5コ以上脳が栄養不足キレやすい

<食生活をチェック>  現代の食生活の問題点
1 ファーストフード・インスタント食品 ・・・ カロリーが高いわりに、ビタミン・ミネラルが不足している。 野菜を加えて食べると良い。
2 間 食・・・夕食を食べられなくなるほどの間食は駄目。脳は栄養素を貯めておけないので33度食べる習慣を。
3 柔らかい食事・・・噛むことにより、脳は活性化される。 脳のためには普段から堅いものを食べる習慣を。
4 サプリメント・・・ビタミン剤などは、あくまでも「栄養補助食品」であって、メインにはなり得ない。

基本は やはり3度の食事で栄養素を摂取すべき。


<セロトニンの材料> 下記の食品をバランス良く食べる事が大切

トリプトファン 必須アミノ酸の1つ。アミノ酸はどれか1つだけを沢山食べても、身体に吸収されないので
各種アミノ酸をバランス良く含んだ、「良質のタンパク質」を食べる事が重要。
豚肉 牛乳 さつまいも
ビタミンB6 基本的に、植物性の食品には殆ど含まれない。 牛乳 レバー マグロ(大きい魚) バナナ
カルシウム セロトニンの合成だけではなく、伝達にも関わる重要な栄養素。 海藻 牛乳 小魚 春菊 豆腐

トリプトファンというのは必須アミノ酸です、体の中ではできません。 カルシウム・ビタミンB6というのも、体の中ではできません。
ですから、必ず食べ物として食べる必要があるわけです。

<牛 乳> 
セロトニンの材料となる3つの栄養素をバランス良く含んでいる。
牛乳に含まれる栄養素   トリプトファン31g
(一日の摂取量をビタミンB60.5mg、1リットルとして) カルシウム1000mg

夜よく眠れない時に1杯の牛乳で寝むれたという経験はありませんか? 
実はこれ、牛乳によってセロトニンの分泌が促進され脳の興奮をしずめてくれるからなのです


<脳がシャキッ!とするツボは?>
巨閥(こけつ)みぞおちの指2本分下にある巨閥ストレスによる自律神経の乱れを整え、脳へ通ずる神経系の働きを促すとともに、呼吸を整えることで、リラックス効果も生まれる。

<冷え性>
自律神経の乱れにより手や足の末端の毛細血管が収縮し血液が流れなくなる為、脳がリラックスすれば冷え性は解消する。柑橘類(レモンなど)に入っている「リモネン」という物質が大脳を刺激して体温を上げる事が出来る。

<天才の脳>
世の中には“天才”といわれる人たちがいる。天才といわれる人の脳は我々と何が違うのであろうか。カルフォルニア大学バークレー校大脳生理学マリアン・C・ダイヤモンド博士がアインシュタイン博士の脳の解剖分析をしている。このアインシュタインの脳は彼の検死を担当した関係者から脳を入手した。厚さ20ミクロンにスライスし、特殊な染料で染め、特殊顕微鏡で分析をする。その結果、アインシュタインの脳は一般の人の脳より、神経細胞を結ぶ軸索が数多く複雑に張りめぐっていた。天才の脳は、神経細胞同士の連絡が非常に密になっているので、ある考えと別の考えを組み合わせ、できるだけ新しいものを作り出せるのだ。
一般の人の脳は、AからBへの道筋がないため、新しい発想が生まれてこない。この神経細胞ネットワークが、天才を生み出すカギであったのだ。

天才の脳を作るには
脳の神経細胞の発達は、胎児の終わりから発達し、生後急速に増加する。しかし生後10ヶ月以降衰退していく。天才の場合、複雑なネットワークがそのまま残り、一般の人は生きるのに必要なネットワークしか残らない。

では、どうすれば天才の脳を維持できるのか?

生後10ヶ月から、あらゆる五感を使って情報を取り入れること。脳全体の領域を使うことが大切なのだ。子供には大人の価値観をおしつけず、あらゆる刺激を与える。その例として、(1)外に連れて出る、(2)空間の広がるを見せる、(3)裸足で歩かせるのも効果的、(4)移動は徒歩で行う、(5)普段の生活の中で情報を与える、などである。テレビからの情報は、子供にはわからないことが多い。それが表面的理解になり、深く考えない習慣になってしまう。テレビを見るよりは、ペットとふれあったり、あらゆるジャンルの音楽を聴かせることが大事なのである。

また、決して与えていけない情報=神経細胞ネットワークを退化させることに繋がる。それは、精神的苦痛(無理矢理学習させること)や、肉体的苦痛(体罰を与えること)である。子供には誉めることが重要だ。

●脳の働きを良くするには
減少してしまった神経細胞ネットワークは元は戻せる。さらにそれ以上の働きをすることも可能なのだ。失った神経細胞を取り戻せすためには・・・。子供の心に帰り、いろいろな発想をしていろいろなことを考えることが重要である。創造力を高めるためには、既存のルールにとらわれず、間違えてもいい、一つ以上の正解を模索しよう。



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